読中メモと感想

コールセンターを「情報通信関連産業」という虚飾

沖縄のコールセンター、「4割離職」の現実:日経ビジネスオンラインまあ危惧されていた結果ではあるよね。 沖縄総合事務局の山谷さんという人のインタビューだが……。以下断片的に感想をメモしておく。 ・年間の離職率が4割 ・沖縄県のコールセンター産業には…

中村良平『まちづくり構造改革』P.147の説明のソースかな

たぶん、これだろうと思うのだけど。 経済波及効果は約5900億円 スカイツリー1周年 関西大大学院・宮本勝浩教授が試算 - 産経ニュース(2013.5.22 23:15) 東京スカイツリー(東京都墨田区)の開業後1年間の経済効果が約5900億円に達することが2…

江戸時代の商人は成功するより失敗する方が多い存在だったという話

原口 泉 (著)『維新経済のヒロイン広岡浅子の「九転十起」―大阪財界を築き上げた男五代友厚との数奇な運命』4-5頁 たまたま、日本近世史の優れた研究家である山室恭子氏が、最新の研究で、江戸時代の商人というものは、栄枯盛衰定まらず、成功するより失敗す…

原口 泉 (著)『維新経済のヒロイン広岡浅子の「九転十起」―大阪財界を築き上げた男五代友厚との数奇な運命』

広岡浅子の嫁ぎ先:加島屋 広岡浅子は京都の豪商三井家に生まれ、大坂の両替屋「加島屋」に嫁いだ。加島屋は大名貸しで東の鴻池、西の加島屋と並び称される豪商だったという。 加島屋のその後 加島屋は加島銀行を設立したが、加島銀行は昭和恐慌時に破綻した…

中岡哲郎による技術者の社会的責任論

社会的分業下における専門的職業人の責任と職業倫理として、研究開発活動の社会的影響にたいして配慮し責任を負うべきとする視点。 現代の社会における職業としての技術者の位置は、なによりも企業のサラリーマンであり、細分化された専門の範囲で、企業のあ…

湯澤規子(2009)「結城紬を支える人びとの暮らし」地理, 54-10, pp.12-23

p.12 いわゆる地場産業振興や、ものづくりによる地域振興においては重要とみなされる政策や諸制度が、産地を支える人びとのささやかな生産現場においてそれほど強調されて語られない状況は、……非常に不思議に思えたことの一つであった。 p.13 (明治・大正期…

谷謙二(2008)「高卒者の就職先と就職システム」、地理、第53巻2号

就職に伴う転居による人口移動を高卒就職者について見た論文。 高校と企業との間には長期安定的な求人・採用関係があり、それを「実績関係」と呼ぶ。 この関係は、高校と地元企業との間だけでなく、労働力不足の大都市の企業とも形成されていた。しかし労働…

江崎雄治(2008)「団塊世代の地域人口へのインパクト―郊外における急激な高齢化」、地理、第53巻2号

「団塊世代=1940年代後半生まれ」として、このコホートの居住地域別人口の年次推移を追った分析。10代と20代との比較→非大都市圏から大都市圏への移動 20代と30代との比較→大都市圏から非大都市圏への移動(逆流) 30代以降→ほとんど移動なし。これと合わせ…

いろいろ無知なことを実感した件

平塚らいてうの「原始、女性は太陽であった」とか、サンガー婦人と山本宣治の産児制限運動とかのことは、子供の頃からなんとなく読み知っていたのだけれど、所詮断片的なうろ覚えに過ぎず、民衆史というか運動史というかの観点から流れをわかっているわけで…

外国人留学生の国内就職についてのリンクとかのメモ(未完。随時追記予定)

「A Power Now | 働く外国人・学ぶ留学生のための情報コミュニティー」は、日本における外国人留学生のためのサイト。 ここに「留学生の就職を考える会事務局」名での留学生の雇用についてのコラムがある。 地方大学の就職課が留学生に決して言わないこと(…

奄振とエコミュージアムと産業振興と

「奄美ミュージアム構想」の挑戦 http://www.dbj.jp/reportshift/area/s_kyusyu_s/pdf_all/200506.pdf うかつにも奄振にエコミュージアムの思想が入っていたとは知らなかった。 このレポートが出されたのが2005年、それから6年が経って、実際エコミュージア…

青木正直(2003)『異質的エージェントの確率動学入門』

タイトルの本を少しずつ読んでいる。が、タイポが多すぎ。あと、書き間違いも散見される。二つ合わせると1ページに数カ所ずつが平均じゃなかろうか。 本質的なミスがあるかどうかはまだ分からない。今のところ分かる範囲では著者の書き間違いとタイピストの…

獺口浩一「地域再生と地方財政問題―持続可能な地域づくりと財政活動のあり方―」

獺口浩一「地域再生と地方財政問題―持続可能な地域づくりと財政活動のあり方―」 『りゅうぎん調査』(りゅうぎん総合研究所)第468号(2008年10月号)、8-17頁 http://www.ryugin.co.jp/ryugin_souken/s_chosa/PDF/2008/2008_10.pdf I.はじめに 趣旨:少子高…