神山町で省庁移転実験

消費者庁、徳島に「お試し」移転 長官ら1週間滞在へ:朝日新聞デジタル(2015年12月15日07時44分)

 河野太郎消費者相は14日、政府が検討する政府機関の地方移転に関連し、消費者庁の誘致を表明している徳島県内に同庁幹部らを1週間程度滞在させ、移転の「実証実験」をする考えを明らかにした。視察先の徳島市で記者団に語った。

 滞在先はIT関連企業の誘致に力を入れる同県神山町を想定。年度内に消費者庁長官をはじめ職員数人を派遣する方針だ。同町に整備されている高速のインターネット回線などを利用し、東京・霞が関と連携して仕事を進め、移転に向けた課題を探る。河野氏は「霞が関の働き方を変える意味でも、ICT(情報通信技術)を使う環境で働き方を変えることは大事だ」と指摘した。

 河野氏はこの日、徳島県庁も視察。同県の東京事務所にいる飯泉嘉門知事とテレビ電話で会談した。河野氏は「『徳島に行くべきかどうか』という議論ではなく、『とりあえず徳島に行くぞ』と。そのための課題をどう解決できるかという考え方でいく」と伝え、消費者庁の徳島移転に前向きな考えを示した。(河合達郎)