外航クルーズ船の誘致関係の記事

石川)金沢港発着促せ、クルーズ船の魅力紹介 県が講座:朝日新聞デジタル(2015年12月13日03時00分)

 クルーズ船の魅力を知ってもらい金沢港の利用を促進しようと県などは12日、金沢市内で金沢港クルーズセミナーを開いた。船の運航会社などは豪華客船で行く旅の面白さや自社船の持ち味などを参加者約370人にアピールした。

 県港湾活用推進室によると、2016年は金沢港にクルーズ船が15回発着する予定で過去最多となる見込み。金沢から境港(島根県)と釜山(韓国)などを回るコースや屋久島(鹿児島県)などを周遊するものもある。

 谷本正憲知事は「寄港ではなく発着港になることで県内の観光・宿泊客が増えて経済効果が生まれる」とあいさつ。北陸新幹線や空路とクルーズ船を合わせた広域的な移動の活発化に期待を示した。

 運航会社「カーニバル・ジャパン」(東京都)の木島栄子特別顧問は「クルーズ船は洋上のリゾートホテル」と紹介。船旅は退屈だと思われがちだが、楽器の生演奏やダンス教室といった様々な楽しみ方があることや食事のメニューが豊富なことなどを挙げた。

 参加した金沢市の横山欽一さん(76)は「来年は結婚50年となるので、妻と二人でクルーズ船に乗ろうと思っている。どこに行くかこれから話し合いたい」と笑顔で話した。(京谷奈帆子)

クルーズ船100万人時代到来 主要港は呼び込み合戦:朝日新聞デジタル(2015年12月17日09時40分)

 外国のクルーズ客船の寄港が増えている。国土交通省は2020年に外国人旅客数100万人の目標を掲げていたが、今月、5年前倒しで、その大台を突破した。京都・舞鶴鳥取・境、金沢などの港を抱える西日本の日本海側の自治体も、地元観光をPRするなど国内外からの呼び込みを図る。

 京町家風の飾りが施された舞鶴港京都府舞鶴市)のクルーズ客船専用のターミナル。府が整備し、7月に開業した。約440平方メートルある室内はゆったり。公衆無線LAN「Wi―Fi」も使える。大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス(約11万6千トン、乗客定員約2700人)が同月寄港し、外国人の旅客らが真新しい建物へ。若者らがパソコンやスマートフォンに夢中になっていた。

 舞鶴港は昨年、クルーズ船が15回寄港した。今年は8回に減ったが、過去最大のマリナー・オブ・ザ・シーズ(約13万8千トン、乗客定員約3100人)が入港。来年7〜9月にはコスタ・ビクトリア(約7万5千トン、同約2400人)が10回の寄港を予定している。府港湾事務所の大滝裕一所長は「舞鶴の強みは世界的な観光地の京都市に近いこと」。今年7月には京都縦貫道が全線開通し、京都市内まで約1時間で行けるようになった。

 境港(鳥取県境港市)は、クルーズ船の寄港回数が今年23回になり、前年の2倍に伸びた。来年は37回の寄港が予定されている。

 境港管理組合などによると、フランスの船会社「ポナン」が運航する国内発着の小型客船ロストラル(約1万1千トン、乗客定員約260人)が今年7回寄港。米国、フランスなどからの乗客が約9割を占め、境港に近い島根県出雲大社松江城を観光した。

 境港は、京都観光に便利な舞鶴港と国際的な寄港地である韓国・釜山の間にあり、地の利があるという。

 石川県は、2011年ごろから金沢港(金沢市)と観光地の近さを海外見本市などでPRしてきた。日本三名園の一つの兼六園金沢21世紀美術館などのある金沢市中心部まで約5キロ。クルーズ船の寄港回数は11年の5回から昨年は16回、今年は19回と増えた。

 石川県は金沢港を「発着港」とするクルーズ船の誘致を目指す。朝に到着して夕方に出港する航海途中の「寄港」に比べ、発着港は乗客が宿泊するため、より大きな経済効果を期待できる。北陸新幹線開業を機に、新幹線で来て宿泊した後にクルーズ船を使う「レール・アンド・クルーズ」にも力を入れる方針だ。

 伏木富山港(富山県高岡市など)では12年に外国クルーズ船が初入港し、今年5月にはボイジャー・オブ・ザ・シーズ(約13万8千トン、乗客定員約3300人)とダイヤモンド・プリンセスの大型船2隻が相次いで入港した。誘致に向けた売りは、県内の立山黒部アルペンルート世界遺産五箇山合掌造り集落などだ。

 富山県は、12年発足の「環日本海クルーズ推進協議会」で小樽港(北海道)、舞鶴港、境港などの各自治体と協力。今年11月には協議会の働きかけで米国のクルーズ会社幹部が来日し、伏木富山、舞鶴、小樽の3港を視察した。県の担当者は「単独では発信力が弱い。連携して日本海側の良さを売り込んでいきたい」と力を込める。

■アジアで好調

 国土交通省によると、世界のクルーズ船人口は年々増加。特にアジアでの伸びが注目され、2012年には130万人、14年は約174万人だったが、20年には約380万人に成長すると見込まれている。

 14年にクルーズ船で日本に入国した外国人旅客数は前年比2・4倍の約41万6千人。国交省は20年に「クルーズ100万人時代」の目標を掲げていたが、今月8日、中国・上海から韓国・済州島を経由したクルーズ船が博多港に着いて100万人となり、5年前倒しの達成となった。

 日本海側に港湾のある自治体を含む全国114の首長らが参加する「全国クルーズ活性化会議」がシンポジウムを開催するなど、情報を共有。各地で誘致策を繰り広げ、近年は大型外国船の寄港が急増している。10万トン以上のクルーズ船の国内の寄港は、10年は10回だったのに対し、14年は154回となっている。


クルーズ船とは違うが爆買いの記事もあった。

変わる爆買い「本命」狙いに 九州・沖縄…免税店が続々:朝日新聞デジタル(2015年11月13日16時04分)

 中国人観光客が大挙して来日した中国の国慶節(建国記念日)の休日から約1カ月。「爆買い」は健在だが、リピーターが増えるにつれ、「本当にほしいもの」を確実に買おうとする人が目立ってきた。こうした客の動向を分析し、売る側も知恵を絞っている。

■リピーターは医薬・美容品に関心

 「歓迎光臨免税店(免税店へようこそ)」。長崎市大浦天主堂に続く石畳の坂道。洋風の通りに中国語の呼び声が響く。カステラ屋と美術館の間に、中国の家電量販店チェーンの傘下にある免税販売大手ラオックスの「長崎グラバー通り店」がある。

 1階の売り場面積こそ12坪ほどと小ぶりだが、記者が訪れたときは中国から大型クルーズ船が寄港していたため、客が途切れない。

 携帯電話をのぞき込みながら店員とやり取りし、お目当ての製品を探す。上海市から家族で来た女性(51)は2回目の訪日。ステンレス製の水筒5本とスキンケア商品など1万円以上を使った。「家電は初めて来たときに買ったので、今回は普段使う物を友達の分も合わせて買いました」

 ラオックスの小山修・九州営業本部長は「ほしい品をピンポイントで買いに来ている人が多い。爆買いという言葉は最近の実態に合わない」と分析する。

 初めて日本に来る中国人旅行者は家電製品や大きいモノを買う傾向があるが、リピーターは医薬品や理美容品など、手軽で日本製の質の良さを感じられる商品を選ぶことが多いという。

 最近では買う商品を事前にインターネットなどで調べる人が増え、ネット上で「神薬」と評判の頭痛薬や目薬などが売れている。「こちらも、ネットでどの商品が人気かを探って仕入れています」と小山さん。

 ただ、高級品をポンと買う購買力は相変わらず。東京の店舗では1千万円前後の南部鉄瓶もあり、愛好家に売れているという。キャナルシティ博多(福岡)にある店舗には、近年人気の工芸品コーナーが設けられ、純金製で872万円の急須が入荷した。(奥村智司)

■観光地の「ついで買い」期待

 東京や京都、大阪などをめぐる「ゴールデンルート」の人気は健在だが、リピーターは九州などにも足を延ばしている。ただ、クルーズ船の観光客は、あらかじめ組まれたツアーで観光スポットを一気にまわることが多い。そこでラオックスは、観光スポットにも免税店を出店させている。

昨夏にオープンさせたグラバー通り店もそうした戦略の店の一つ。日光東照宮や北海道・小樽の運河などでも新規オープンを続ける。太宰府天満宮(福岡県太宰府市)周辺への出店も検討しているという。

 いま、特に出店ラッシュになっているのが、那覇市の中心にある観光地「国際通り」周辺だ。ダイコクドラッグ大阪市)が4店を展開。店では、客のかごが冷却シートや湿布、ビタミン剤などで次々と埋まっていく。客単価は日本人が千円以下なのに対し、外国人(免税での購入)は1万円を超えるという。

 ほかにも、ココカラファイン横浜市)、マツモトキヨシ(千葉県)など合わせて9店舗がひしめく。

 いずれの店でも売れ筋は目薬や湿布、風邪薬など。日本OTC医薬品協会(東京)によると、人気があるのは中国で販売が認められていないものが多い。「旅行のついでに買っていくようです」と担当者は言う。(吉田拓史)

■中国語でネット発信・韓国ブロガーにPR

 日本の情報をインターネットで外国に紹介する業者は引っ張りだこだ。

 中国語で日本情報を発信している「アジアマーケティング」(福岡市)は、自社の中国語サイト「深度日本」や中国版ツイッター「微博」のアカウントで、日本の観光スポットや飲食店の情報を紹介している。

 人気ラーメン店や高級ホテル、ファッションブランドが買える店など、同社が中国語での情報発信を請け負った企業だ。多い時で月5万件のアクセスがあり、ここ2年で倍に増えた。もともと、日本への留学情報を発信していたが、中国人観光客の活況で日本の飲食店やホテル、不動産などの業界から情報提供の依頼が急増し、サイトなどでの紹介を始めたという。

 一方、中国より個人旅行客が多い韓国人観光客はさらに先を行く。立ち寄る先は百貨店から個人経営の雑貨店、路地裏の居酒屋まで幅広い。福岡市の企画会社「ホスピタブル」は、人気ブロガーへのPRに力を入れる。日本に招いて食事や買い物を体験してもらい、発信に期待する。

 5千〜数万単位のフォロワーがいるブロガーの影響力は絶大。その結果、日本でもほとんど地元の人向けのすし店やうどん店に韓国人の行列ができる現象が相次いで起きているという。同社の松清一平社長(44)は「より自由な旅行がしたいというニーズの高まりを感じる」と言う。(岡田玄、木村司)

ラオックス社長「中国人の“爆買い” に変化」 NHKニュース(2月12日 20時39分)

全国で免税店を展開する「ラオックス」の羅怡文社長は、「爆買い」とも呼ばれる中国人観光客の消費行動について、去年の9月ごろから、1人当たりの買い物の額が減少するなどの変化が見られるという認識を示しました。
ラオックス」は全国に34の免税店を展開し、中国人観光客の売り上げがおよそ8割を占め、いわゆる「爆買い」で業績を伸ばしている代表的な企業です。
12日行われた決算発表の会見で、羅怡文社長は中国人観光客の動向について、「中国で株価が暴落した去年9月ごろから、一部の店舗で1人当たりの購入単価が下がってきた。高額な家電商品の購入が一巡する一方、化粧品などの日用品が買われている」と述べました。そのうえで、「買い物一辺倒から食べ物や娯楽にもお金を使うように消費動向が変わっているようだ」と述べました。また、急激な円高が進んでいることについては、「人民元の値下がりもあり、消費意欲に影響があるのは間違いない」と述べました。
ラオックスの去年12月期の決算は、売り上げが前の年から84%の増加、本業でのもうけを示す営業利益は4.9倍の大幅な増加となりましたが、ことし12月期の業績予想は、円高の影響や世界経済の先行きが不透明だとして、営業利益は18%の減少を見込んでいます。