奄美大島で柑橘類の島外移動制限。根絶害虫再発により。

みかんなどの害虫確認で移動制限措置 奄美大島 NHKニュース(12月13日 12時40分)

国内では根絶したとされていたみかんなどの害虫「ミカンコミバエ」が鹿児島県の奄美大島で相次いで確認され、農林水産省は、13日から、かんきつ類の島の外への移動制限措置を始めました。
かんきつ類の実を腐らせる「ミカンコミバエ」は、国内では根絶したとされていましたが、鹿児島県の奄美大島で、ことし9月から今月初めまでに850匹余りが確認されました。農林水産省は、ほかの地域への拡散を防ぐため、13日から、奄美大島でとれたポンカンとタンカンの島の外への移動制限措置を始めました。
移動制限の対象になったかんきつ類は、国や県が農家から買い取って廃棄することになっていて、奄美市の選果場では、地元の農家が収穫の時期を迎えたポンカンを次々に持ち込んでいました。奄美市では、今回の措置に先立ち、今月4日から、廃棄する実の受け付けを始めていて、11日までにおよそ27トンのポンカンが持ち込まれたということです。
奄美大島の昨シーズンのポンカンとタンカンの生産額は、合わせておよそ3億7000万円と、サトウキビと並ぶ代表的な作物で、鹿児島県は、殺虫剤を混ぜた木のかけらを山間部にまくなど、「ミカンコミバエ」の根絶に向けた作業を進めています。奄美市の農家の男性は「毎年、ポンカンを楽しみにしてくれている島の外の人たちに届けられず心苦しい。早く根絶してほしい」と話していました。