産地ブランドのニュースを二つ

基準満たさない「今治タオル」 一部メーカーが出荷 NHKニュース(12月22日 6時46分)

愛媛県今治市のタオルメーカーが、品質基準を満たしていない製品を高級タオルの「今治タオル」として出荷していたことが、メーカーでつくる組合への取材で分かりました。問題のタオルはブランドの認定を受けておらず、全国に少なくとも35万枚が出荷されたとみられ、組合が実態調査を行っています。
品質基準を満たしていない今治タオルを出荷していたのは、今治市のタオルメーカー、「ICHIHIRO」と関連会社の「コットンアイ」です。
四国タオル工業組合によりますと、組合が定期的に行っている抜き打ち検査で先月、このメーカーが今治タオルとして出荷した製品に品質の基準を満たさないものが複数見つかったということです。
今治タオルは肌触りがよく、吸水性の高いことがセールスポイントで、水につけて5秒以内に沈むなど組合が独自の品質基準を設けていますが、問題の製品は沈むのに10秒以上かかるなどしていたということです。
問題の製品は、ブランドとして正規の認定を受けておらず、首都圏をはじめ全国に少なくとも35万枚が出荷されたとみられ、メーカーが回収を始めました。
組合ではメーカーに対し、当面、今治タオルのブランドマークの使用を禁止するとともに実態調査を行っています。
NHKの取材に対し、ICHIHIROは事実関係をほぼ認め、「今後はチェック体制を強化するとともに再発防止に努めます」とコメントしています。
企業名が報道されているし、何があったのだろうか。

地理的表示保護制度 登録品目発表へ NHKニュース(12月22日 7時00分)

日本各地の農産物や食品などの特産品を、国が地域ブランドとして登録する「地理的表示保護制度」について、農林水産省は22日、初めてとなる登録品目を発表します。これまで申請のあった「夕張メロン」や「神戸ビーフ」など7品目が認められる見通しです。
「地理的表示保護制度」は、生産者などでつくる団体の申請に基づいて、国が農林水産物や食品のうち産地名などを含んだ特産品を地域ブランドとして登録する制度です。農林水産省はことし6月以降申請された50余りの特産品について、地域との結びつきや品質管理が徹底されているかなどを審査してきました。
このうち「夕張メロン」や「神戸ビーフ」など7つの品目で登録が認められる見通しです。この制度で登録された地域ブランドには、名前だけでなく、その地域ならではの生産手法や品質などの基準を満たしたことを国が証明する認定マークが表示できるようになり、国内販売にとどまらず海外への輸出を後押しする効果が期待されます。

神戸ビーフ」 関係者は輸出拡大に期待

神戸ビーフ」の関係者は、国からブランドに登録してもらうことで海外への輸出拡大に弾みがつくと期待しています。
神戸ビーフ兵庫県内の生産者や小売店などでつくる「神戸肉流通推進協議会」が、厳しい審査に基づいて認定する高級和牛肉で、EUや香港、シンガポールなど世界各地に輸出されています。
一方で協議会によりますと、他の産地の牛肉を神戸ビーフと偽って販売された例が国内外で数多く報告されているということです。協議会は神戸ビーフを販売する店に牛をかたどった金色の像と証明書の掲示を義務づけているほか、輸出された牛肉の個体識別番号をネット上で開示するなど、偽装を防ぐ取り組みに力を入れています。
今回、国から地域ブランドに登録してもらうことで国際的な信用力が増し、輸出拡大に弾みがつくと期待しています。
神戸肉流通推進協議会の上羅堯己会長は、「EU諸国や諸外国で神戸ビーフがいい食材だと認められて消費が進むのではないか。国が保証してくれるということになると、消費者は安心して買うことができる。特産を生産する農家にとっても力強い助け船だ」と話しています。

ニュースによると、7品目とは、
夕張メロン、江戸崎かぼちゃ、八女伝統本玉露、鹿児島の壺造り黒酢、あおもりカシス、神戸ビーフ、但馬牛とのこと。