ごくラフな試算をしたら生産関数がほぼCRSになった

いまいち理論的な妥当性に自信がないんだけど、とりあえずメモ代わりに。

使った資料

平成22年企業活動基本調査確報―平成21年度実績―データ。このうち、参考表の
(5)産業別、企業数、事業所数、従業者数、資産、負債及び純資産、売上高、売上総利益、営業費用、営業利益、経常利益、当期純利益、付加価値額、子会社・関連会社数
(6)産業別、企業数、売上高、経常利益、資産、負債及び純資産、有形固定資産の当期取得額・除却額、剰余金の配当状況
を利用した。

したこと

上記資料にある「常時従業者数」と「付加価値額」、「有形固定資産」の項目を使って、産業別のデータからエクセルで重回帰分析をさせただけ。産業別データでやっていいのかな…。

推計式:ln(付加価値額) = α ln(常時従業者数) + β ln(有形固定資産) + γ

注1:上記表の秘匿値のある産業は外している。
注2:本当はいけないことだが、産業分類で0番台、すなわち3桁分類の集計結果の項目もより分けずに計算させている。単に面倒くさかったため。

エクセルの結果

回帰統計

重相関 R 0.978547906
重決定 R2 0.957556004
補正 R2 0.957047693
標準誤差 0.360453441
観測数 170

分散分析表

  自由度 変動 分散 観測された分散比 有意 F
回帰 2 489.5113226 244.7556613 1883.798273 2.6464E-115
残差 167 21.69775608 0.129926683
合計 169 511.2090787
  係数 標準誤差 t P-値 下限 95% 上限 95% 下限 95.0% 上限 95.0%
切片 1.600694714 0.191504975 8.35850199 2.37236E-14 1.222612011 1.978777417 1.222612011 1.978777417
従業者数 0.589068438 0.029522421 19.95325647 4.54153E-46 0.530783181 0.647353695 0.530783181 0.647353695
有形固定資産 0.38543973 0.024825162 15.52617197 3.18902E-34 0.336428135 0.434451325 0.336428135 0.434451325

適当な試算なのに、当てはまりが良くてちょっとびっくり。
常時従業者数、有形固定資産の係数を足すと、約0.97。若干DRS気味だけど、まあ適当な試算だし、おおよそ1だと思えば、CRS的だと言える。