出水の雇用関連

asahi.com:不安抱え最後の出勤/NEC工場操業停止-マイタウン鹿児島2009年12月01日

 12月末で閉鎖する出水市のNEC液晶テクノロジー鹿児島工場では11月30日までに派遣社員約140人が契約満了で退社した。製造ラインは1日午前9時で停止する。「残念」「厳しい雇用情勢なので再就職が心配」。最後の出勤となった派遣社員や今月末に職を失う正社員は将来への不安を抱えながら、最後の操業となる工場へと入っていった。(周防原孝司)
 11月30日朝、出勤した社員は一様に寂しそうな表情だった。60代の男性派遣社員は「60歳を超しているのでこれから先、新たな仕事を探すのが大変」と将来への不安を口にした。約1カ月後に退社する正社員の50代男性も「新たな就職活動は厳しい。家族もいるのでこれから先が心配」と言葉少なに語った。
 同社の担当者によると、この日は特に変わった式などはなく通常通りの勤務。派遣社員はこの日で業務は終了。正社員は工場閉鎖の12月28日まで出勤し、秋田工場(秋田市)への設備移設や片付け、残務整理などをする予定だ。
 同工場は1969年にNECの完全子会社として出水市に設立。07年にNECの液晶事業を統合したNEC液晶テクノロジー川崎市)の工場となった。現在は端末機器のコントロール画面など産業用液晶パネルを主に生産していた。しかし、今年3月に景気低迷と円高による受注減少を理由に鹿児島工場を年内に閉鎖し、秋田工場に統合することを発表した。
 出水公共職業安定所ハローワーク出水)によると、NECの正社員は360人。30人が秋田工場に配置転換されるが、大半にあたる残りの330人は12月末で同社を退職する。このうち、11月27日現在で95人の正社員が求職の申し込みをしているという。
 このほか、同社の取引業者が県内に23社あり、その従業員は約100人に上る。同安定所は工場閉鎖による取引先への影響も懸念している。
 同安定所管内の10月末現在の有効求人倍率は、同市にあったパイオニアの工場が2月末で閉鎖したこともあり0・31と厳しい状況。担当者が連日、求人開拓の活動を続けているが、今後NEC関係の求職が増え、求人が今のままの状況だと過去最低だった今年5月末の有効求人倍率0・22を割り込むことも想定されるという。
 出水市の渋谷俊彦市長は「関係者の心情を思うと残念で寂しい。跡地への企業進出が早く実現するように努力したい」と語った。

かごしま熱風録「追いつめられる地域 〜出水・パイオニア撤退9か月〜」(NHK鹿児島放送局

12/4(金) 午後7時30分〜7時55分  総合テレビ
12/6(日) 午前7時45分〜8時10分  総合テレビ (再放送)

今年2月、パイオニアが撤退した出水市。地域経済や暮らしへの影響は深刻です。金属加工メーカーでは仕事が激減。社員を自宅待機させるなどしているが、先が見えない状況です。地元企業が採用を抑える中、高校生の就職にも影響が出ています。揺らぐ出水の実態と市の懸命の対策を描きます。

クローズアップ現代 あすの日本のまとめ

NHKあすの日本|雇用再生|クローズアップ現代 失業率5.2% 自治体の苦闘
こういうわかりやすい番組内容のまとめはとてもありがたいので、残しておいてほしい。データ部分もきちんと画像化されていてとても助かる。実際、全国での工場閉鎖状況を集計した情報ってなかなか見つからないんだよね。雇用悪化がこんなに叫ばれているのに実態調査がないってのはどういうことなのかと思うけど。この番組で紹介されている状況からどれくらい変わってきたのかもそろそろ半年経つんだし、気になるところではあるのだけれど。