NHK 生活ほっとモーニング「命つなぎとめたい〜自殺者3万人 何が必要なのか〜」

はじめはぼーっと見てたのでメモがきちんと取れていない。
後から思い出して書いたところがあるので間違いがある可能性がある。
見ながらメモを書いただけなので、重要なポイントが抜けていたり趣旨を取り違えている可能性がある。
これらを踏まえてあくまで番組の概要を伝えるメモということで。

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生活ほっとモーニング「命つなぎとめたい〜自殺者3万人 何が必要なのか〜」

2009年4月15日(水)朝8:35-9:25
専門家:清水康之さん(NPO法人ライフリンク 代表)
ゲスト:市毛良枝さん(俳優)
リポーター:阪本篤志アナウンサー
http://www.nhk.or.jp/hot/2009/04/15.html

年間3万人を超える自殺者数。98年?から大きく増えてその後3万人を超えて推移。
全国で自殺者が最も多い富士吉田市。樹海に人がやってくる。

全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会の紹介

借金で自殺する必要は全くない。必ず解決できる。

助かった男性:セメント(コンクリート?)運搬?の仕事をしていた。心筋梗塞で失業、住まいも追い出される。医者に仕事を制限される。事務など軽作業のみ。ハローワークにも通ったがしかし40代では仕事がなかった。面接も何回か行ったが会社で心臓の話をすると断られた。生活のために借金したが返せる当てがない。失業半年後に自殺を考えてロープとナイフなどを持って樹海に入った。2週間さまよい、足が凍傷で動けなくなっているところをたまたま通行人により発見、警察が保護、その後会を紹介された。今、自立のための施設に入ってアパートを借りて生活を再建するための準備をしている。

NPO法人ライフリンク代表の清水康之さんを紹介。

自殺実態白書2008。細かく調べてある。
自殺の原因はたくさんある。それぞれの一つだけで直ちに自殺に至るというのではない。失業など社会経済面の問題から家族家庭の問題にいたり、それが心身の問題につながるなど、多くの問題を抱え込んでしまうということがある。

自殺対策に取り組む僧侶の会の活動を紹介

宗派を超えた僧侶30人?ほどが相談窓口を開いている。今までに700通以上。
手紙を書くという作業を通じて気持ちを整理することが出来ると考えた。

救われた女性
職場関係で悩み自殺を考えた。最初の手紙。「死にたい、死ねない」
僧侶:職場で心ない上司の暴言にさらされ追いつめられながら、誰にも相談できないのにそれでも生きるためにその職場で働き続けなければならないという苦しみが切々と伝わってきた。

相談の手紙に対して3人一組で文面を考え、最後に筆で清書して返信する。
女性:気持ちが和らいだ。

文通が始まる。しかしあるとき、「死にたい、殺してください」とだけ書いてある手紙が届く。
僧侶:正直驚きました。死んでほしくありません。→返事を出す。
女性:ものすごく暖かみを感じました。手紙を出すことで生きていけるかもしれない。
女性が大切にしている言葉のうちの一つ。捨:日常生活を穏やかに過ごすための心構え。
職場で心ない言葉に傷つけられた女性。折々で手紙を開いて読んでいる。
女性:不安や悩みを持つのはあなたのせいではないという言葉を聞いて何かから解き放たれたような気持ち。まだまだ病を克服するには時間がかかるがゆっくり進んで行きたい。
僧侶:何かにくじかれたのかもしれないが、前向きに生きる力を持っているということを気づいていただきたい。
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市毛:人は一生懸命なんだなあと。もっといい加減に生きていけないかと思って自分はそうしようとしてきたのだが、それでも時々一生懸命になってしまう。
清水:お坊さんなら仏教の教えを振りかざすのかと思っていたが一緒に考えていこうという姿勢に感じた。
阪本:書くことで自分の気持ちを整理した落ち着いたりすることができる。たまにお寺に相談しに行くこともある。

自死の問い・お坊さんとの往復書簡
宛先:東京都港区三田4-8-20往復書簡事務局
自殺に悩む本人だけではなく、家族などの人も。

自殺対策基本法自治体の取り組みについて

個人ではなく社会の問題。自治体などが責務を負う。自殺の実態、未遂社や遺族のケア、対策人材を確保しようなど九つのことが定められている。
清水:自殺に対する意識が変わってきているのは確かだが、対策が十分なわけではない。取り組みは進んでいるが連携は進んでいない。
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その先進的な取り組みをしているところとして宮城県栗原市を紹介。
住民アンケート。悩みはどんなものか。病気健康面、家族家庭、仕事、人間関係、経済社会生活面などを項目として問う。悩みがあると応えた人の半分以上が経済社会面、特に多重債務が問題。連携対策、法律家などとも行っている。
栗原市は人口8万人。自殺対策は2年前から。社会福祉課の5人が担当。多重債務相談電話を設置。失業して支払えない、急な入院で借金したなど月30件。
担当者:ぎりぎりまで悩む人が多いので早めに電話してほしい。
仙台市から月2回弁護士を呼び、無料の法律相談を開いている。
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この相談で救われたメーカー勤務であった50代男性。生活苦で借金、精神的に追い込まれる。
自分が借りなければよかった、自殺を考えた。広報紙で相談窓口を知る。勇気を出して電話、相談に来るようにと市の担当者からいわれた。市ではまず借金の全体把握に取り組み7社から約650万円とわかる。弁護士に連絡し、払いすぎの状態とわかった。これまでに約190万円が戻ってきた。
男性:市の取り組みのありがたさを知った。追い込まれる前に相談すればもっとよい解決があったかなと思う。
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栗原市の「のぞみローン」。返済してもその後の生活に苦しい人のために独自のローンを創設。

20代男性。妻と子供4人暮らし。交通事故と失業で180万円の借金。弁護士と相談して整理、だが滞納税などが残った。
男性:こうなるはずじゃなかった。

市は金融機関に審査を依頼、金融機関では、働いて返済できると判定し、市は融資した。
男性:本当に助かった。これがなかったどうなっていたか。

このローンで生活再建につなげた人はこれまでに10人。
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市の担当者が連携している仙台の弁護士会を訪ねた。広報に載せる文面の相談。
市側:助かったという人に広報紙に原稿を寄せてもらえないかと考えている。
弁護士:いい企画じゃないか。
検討の結果、広報紙に体験者の談話を乗せることを前向きに考える。
担当:PRも含めていっそう進めていきたい。
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市毛:返せないときは自分が悪いと思ってしまう。だがそれがふくらんでいくと自分の頭ではわからないという風になってしまう。自分が借りたものなのになぜ役所に相談に行けるのと。
清水:解決策はある。借金で自殺する必要はない。今の取り組みはそう言う人に行政が市の広報紙を浸かって借金は解決できると呼びかけ、来た人に法律家を相談し、次に金融機関を相談する。

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ほかにも取り組んでいるところがある。
富士市のパンフ:パパちゃんと寝てる?
鬱病の兆候として不眠がある。それに家族がいち早く気づいてもらいたいというねらい。歩道橋やバスなどにもパンフレットの広告を掲示している。不眠を感じたらかかりつけ医に行く、その人がもしかしてと思うと専門家に紹介するという医者同士の連携。
長崎県は悩みを持っている人に対応する手引き書:メンタルヘルス、借金・経済問題。相談での対応、何で困っているのかをちゃんと聞こうなどが具体的に書かれている。みんなが共通認識を持って誰でも自殺防止の一員になろうということ。
清水:長崎の窓口は合同の研修会も開いて、顔が見えるつながりづくりのきっかけにもなっている。どこかにたどり着けばその人の悩みに応じて適切な窓口にたどり着く仕組みを。連携はやる気に頼っては出来ない。
市毛:悩みの奥にある問題を引き出せるようなことが大切。
市毛:最近知人を亡くした。最後は治療を拒否する形だった。死はその人だけのものではない。生きていてほしい。無力感を感じた。とにかく死なないでほしい。

ライフリンクDB
http://lifelink-db.org

NHKにもページがあるのでアクセスしてほしい。
終わり

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全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会 http://www.cre-sara.gr.jp/
住所:郵便番号101−0047 東京都千代田区内神田2−7−2育文社ビル3階
電話:03−5207−5507
相談時間等:月曜日〜金曜日 午後1時〜6時

自殺対策に取り組む僧侶の会 http://homepage3.nifty.com/bouzsanga/
手紙相談「自死の問い・お坊さんとの往復書簡」
手紙の宛先:郵便番号108−0073 東京都港区見た4−8−20 往復書簡事務局返信には1週間程度の日数がかかるとのこと。

宮城県栗原市 社会福祉
住所 郵便番号987−2293 宮城県栗原市築館一丁目7番1号
栗原市多重債務相談電話:0228−42−3778
相談時間等:月曜日〜金曜日 午前9時〜午後5時まで

NPO法人ライフリンク http://www.lifelink.or.jp