テレビのメモばっかりしてるなあ。最近。
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罪を犯した知的障害者の支援
『累犯障害者―獄の中の不条理―』 という本を書いた山本譲司氏が登場、レポート。
IQで見た知的障害を持つと考えられる人(IQが十分に低い人)が受刑者の中で有意に高い割合で存在していること、出所後に犯罪を犯して刑務所に再入所する割合が高いことが示される。
長崎県での取り組みのレポート。
知能指数IQが61?50代後半の女性。
読み書きがあまり出来ない。自分の名前は書ける。精神年齢は9歳程度。
中学卒業後?家事手伝いをし、20代?で見合い結婚。その後夫の家庭内暴力を受け離婚、仕事もしたが生活に困り、40代から50代にかけ食品などを3回窃盗、服役する。路上生活をしていたときもあるという。
地域生活定着支援センター
服役中の知的障害者を出所後に福祉サービスにつなげる機関
この女性の場合には、住民票、養育手帳、障害者年金の申請を刑務所と共同で行う。
刑務所周りの話は以前は福祉関係者もほとんど知らなかった。
長崎県の南高愛隣会
たくさんの知的障害者が刑務所や矯正施設の中で苦しい思いをしている。
福祉のサポートの中で知的障害者が幸せに暮らすことで犯罪を犯さずに済むように。
休みの日は部屋の掃除をしたり絵を描いたり。
仕事を持って自立しようとがんばっている。
出所時には自暴自棄、自信をなくしていた。
単に出口(出所後)からではなく、服役中から何度も面会して性格などを把握して支援につなげている。11人を支援しているが出所後再犯の人はいない。
これまで、刑務所と福祉サービスとのつながりは全くなかった。地域生活定着支援センターがつなぐことになった。全国の刑務所に社会福祉士を配置することとなった。
障害者福祉は身体障害者重視だった。しかしこうした障害者は生活苦から犯罪を犯さずにいられなかった人々。福祉が受け入れ、出所後の選択肢を広げていくことが必要。地域の人々への理解も進めることが重要。
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山本譲司『累犯障害者―獄の中の不条理―』新潮社
山本譲司「たくさんのクレームが欲しい」新潮社「波」2006年10月号
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/302931.html