NHK「コロナ禍の大学 “対面授業”再開への取り組み」雑感

コロナ禍の大学 “対面授業”再開への取り組み | 新型コロナウイルス | NHKニュース(2020年9月15日 18時50分)
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文部科学省の調査、後期は2割近い大学が全面的に対面授業を実施し、8割の大学が「対面」と「遠隔」を併用との結果。

萩生田文部科学大臣
「コロナ禍のもとでも質の高い学習機会を確保することは、大学などの高等教育機関の使命で、学習に慣れていない新入生も含めて学生が納得する対応や工夫をしっかりと講じていくことが求められている。今回の調査結果や大学などとの意見交換の結果も踏まえ、授業を実施する際の留意事項を整理し、大学などに通知する予定だ」

淵上孝高等教育企画課長
「前期よりも対面授業の実施が増えており、各大学が感染状況を見ながら学生たちの学びに対して、より質の高い授業を展開しようと取り組んだ結果だと思っている。大学における学びというのは、人と人との交流も大事な要素で、感染防止の対策が大事なのはもちろんだが、対面による授業の実施も教育の大切な一場面なので引き続き要請していきたい」

なんだか文科省が旗を振って対面式授業を増やしたかのような物言いだが、少なくとも大学の現場ではそういう意識は極めて薄く、教育機関の使命を第一に考えて試行錯誤している(現時点での)結果だということは述べておきたい。

それから、教職員および学生に必ず少なくない感染者が発生することになるが、それに対する配慮や対策について全く言及がない。
このあたり、文科省は当然のこと、この記事も非常に無責任な印象を受ける。先の大戦で戦意をさんざんに煽り、ひどいことになった後でもその因果関係を反省しない様子が見受けられた。それを思い出す。

教育機関としては苦渋の選択で、最悪、死者が複数出ることを覚悟しなければならないということをメディアには強調してもらいたいのだが。