「裸」だったロボット 服を着せたなら…|NHK NEWS WEB
2018年2月20日 19時10分(WEB特集)
いい記事。レポートの一つの形として。
服を着たロボットが増えているという意外性があり興味を引く素材に気づいたところがまず良い。素材が良いこと。
次に、印象的で、ポイントを突いた言葉をインタビューで取ってきている。その人の言葉として語れているところも良い。「なぜ」に答える、なるほどと思える「気づき」ポイントをいくつも作れている。
三つ目に、視点が複数あり、多角的なレポートになっている。一つは、ロボットが服を着ることの効用、意味についてであり、もう一つはロボットに服を着せることの難しさであり、そして最後にはロボットが服を着る未来のイメージについて。三つ目はそれほど重要ではないが、記事をまとめる締めくくりとしての意味を持たせている。
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印象的な言葉を抜粋。身体性や表象、記号と、機能や役割との関係のあたりを中心に。技術と社会、人間との界面の話としても。
- 服はロボットと人間がともに暮らしていくために重要な役割を果たす
- 「服を着せることで、とても愛着が生まれます。服を着ていると、うちの「ロボホン」が特別な存在に思える、個性が出てくるんです」
- 服を着たロボットは、“裸”のロボットに比べて「より活躍する」というデータも。
- 「服を着せるだけで多くのお客様に触れてもらえるようになりました。また、行員も「ペッパー」を同僚のように見なして接するようになりました。服によって、新しい一体感が生まれたんだと思います」
- 製品化された量産型のロボットに見た目の違いはありませんが、服を着ることで、ロボットがただの鉄の塊ではなく、役割を持った“キャラクター”になり、ぐっと身近な存在になる
- 「ユニフォームはほかのものと区別する視覚的な記号として機能します。警察の制服を着ているから警察官だとわかるし、白衣を着ているから医者とわかる。ロボットがユニフォームを着ると、特徴がはっきりして、人間は愛着を持ちやすくなる」
- ロボットが“着やすい”服を作るのには高度な技術が必要……熱、巻き込み。
- 「マネキンや人形の服とは大違いで、熱や動きなどの厳しい条件をクリアーするためには優れた縫製技術が必要です。手のひらにのるような小さな物から、人の背丈ほどある物まで、1点1点オーダーメイドで作るので、コストもそれなりにかかります」
- 今後、(AIが)社会に参加して、総合的なことができるようになるには、ロボットのように身体が必要