LG L204WT 分解:前面の枠外しから基板を出すまで

LGのモニタL204WTの電源が入らなくなった。2007年3月製造なので結構使ったことになる。
電源の不具合はコンデンサの交換で直るかもしれないという情報を見かけたので、分解してみることにした。
参考にした先達の記事は次の通り。

  1. 液晶ディスプレイ LG電子 L194WTの修理 | Jashi's ROOM - 楽天ブログ
  2. L204WTの分解 - もえのダラダラにっき
  3. L204WT、2台目の修理 - もえのダラダラにっき

コンデンサの交換方法については上記に詳しいが、どちらでもベゼルの枠外しが苦労だと書かれている一方で、その点についての記述が少ない。そこでこの点について今回の作業で分かったことをメモしておく。

枠の爪の位置

前面側の枠の内側に出っ張りがあって、後ろ側の枠の内側に爪がある。この爪を前側の枠の出っ張りに引っかける形で留められている。

上の図の穴が空いている出っ張りが爪。黒く四角い出っ張りは爪ではなく、向き合う相手側の枠の下部に差し込む形で入っているだけ。

上の図は側面の爪の状態を示す。

全体の爪の位置は上の図の赤丸の通り。(原図はL204WTのマニュアルから。)

外すのはやっぱり面倒。

上手い人は無傷でやれるかもしれないが、素人はベゼルの爪が折れたり傷が付くのはやむを得ないと割り切るしかないと思う。
その素人が身の回りのあり合わせから選び出して、今回使った道具の中でまあまあ使えたものは下図の通り。

左上の方に、折れた爪や欠けた樹脂を置いてみた。カッターナイフの先端は作業中に折れてしまった。
一番使えたのはマイナスドライバーと薄板製の六角レンチ。こじ開けるのに都合が良かった。だが初めはこれらを差し込めるほどの隙間がないので、カッターナイフを部品の隙間に差し込み、少しこじてできた隙間にのこぎりやクリップの先端を挟んで隙間を保持しつつ、少しずつカッターナイフで開いていった。下図のような感じで。
 
しかし上の図は差し込む方向が間違っている。爪の留め方からすると前面側の枠に向けて刃を差し込むべきだった。結果的に爪を何本か折ってしまった。
 
ある程度隙間が開いたら、しっかりこじることができるものをはさみ、爪の周囲をドライバーで順にこじ開けていった。上の図も差し込む向きが逆になっている。前面側の枠をこじ開けるようにしないと、後部側の爪をむしり取る形になってしまう。
 
上の図では角の部分も外れているが、角が一番大変だった。角の両辺の真ん中辺りから爪を外していって、角を両側から攻める感じ。角の先端を手やカッターナイフやドライバーやで少しずつ隙間を広げたりしつつ、あっちからこっちから手を変え品を変えて少しずつこじたり隙間を押し広げたりした。

上の図はパネル下辺の爪の様子。上辺とは変わっている。

ベゼル前面枠の向かって右下、スイッチ部の下に透明の留め具が付いている。

ベゼル前面枠の下辺には、上図のような突起がたくさん並んでいる。

前面枠を外したら、ハイアールを示すらしいシールが貼ってあった。LGが中国で製造しているのは聞いていたが、家電大手でも樹脂部品の供給を請けたりするんだなあ。知らなかった。

ケーブルを外して基板を出すまで

 
ケーブルのコネクタが固くて結構困った。筐体とパネルはスイッチのケーブルだけでつながっているが、このコネクタが外れないので、結局他のケーブルを外して電源部分の基板を取り外した。


接着用のボンドはペンチでむしり取った。


液晶パネルの裏側に貼り付けてあるゴムのようなものが劣化したのか、油がしみ出して基板にも回っていた。

続き:LG L204WT 電源部コンデンサの交換 - yuri_donovicの日記 http://d.hatena.ne.jp/yuri_donovic/20150105/1420462482