補習用科目を正課に入れられないか

1.学生間の学力格差がとても大きい
2.基礎学力の修得に特化した科目が必要
3.基礎学力の補習用科目を卒業単位に組み入れるべきではないか
 
問題意識:せめて就活の時に作る履歴書やエントリーシートを自分で書けるようなところまでは引き上げられないか。

  • 自分の感覚や思いを言語化することに全く慣れていない人がそれを練習する時間が必要ではないか。
  • こうした練習は大人数の講義形式では難しい。問題の多い人ほど授業参加意欲が乏しく、マスプロ的だとほとんどお客さん化するか授業に出てきてくれないかのどちらか。できれば個別対応で、一緒に彼・彼女の思考を紡ぐ共同作業をした方がいい。
  • こうした学生は他の科目の履修を減らしてもいい。補習的授業で負担が増えるのを回避するのと、分からない授業を形だけ履修していても仕方がない。

カリキュラム的には、専門教育科目の一部として単位認定するのがいいと思うのだが。実際、専門科目に付いていけない人を対象とする科目を意図しているわけだし。ただ、専門科目の受講機会を減らすことになるので、大学教育という理念からは反発があるだろう。私などは、実際に専門教育が可能な素地自体がすでに崩壊していると思っているので、そんなのはお題目に過ぎないとしか思えないのだけれど。
実際にこうした補習科目を卒業認定する科目に繰り入れる場合、

  • 到達度テストをして選別した後、該当者に対して履修指定とする(一種のコース振り分け)という方式か、
  • 初年度などのクラス担任が問題学生を把握して、個別に補習用の科目の登録を促すという方式

ぐらいじゃないかと思うが、上の方式は通りにくいだろう。一方で下の方式だと対応が実質機能しない可能性もある。

基礎学力向上という題目だと高校までの科目の再履修と同じイメージで受け取られるかも。自分のイメージでは「感覚や思いの言語化」トレーニングという感じ。できるなら、意見表明や主張を自分なりに組み立てられるようなところを目指したいと思っているのだけれど。単に現代文の読解や漢字の練習などにとどまらないで、学生本人との対話を通じて、その人が自分の思いを言葉にしていく手伝いをしていくという感じを考えているのだけれども。