地元中小企業むけのセミナー

「社外同期」交流で悩みを解消 エン・ジャパンが中小企業の新人対策 - SankeiBiz(サンケイビズ)
共同通信の配信記事。毎日新聞東奥日報でも。

大学が地元地域の中小企業を対象としてこのようなサービスを提供することは、今後考えられるのではないか。
エン・ジャパンの研修事業「エンカレッジ」は会員制で、企業が毎月定額を支払うことで社員が自由にセミナーを受けることができるようだ*1
例えば従業員数30人未満の企業では、入会時の登録手数料10万円、月額4万円、1講座あたりの参加者は、1企業5名までといった具合。
単発のセミナーごとで参加料収入を取ってペイさせるのはなかなか難しいので、月額方式はうまいやり方だと思うけれど、講座のバリエーションを十分用意しなければならないから小さい大学には難しいだろう。
まずは地元企業団体などと相談しつつこぢんまりと小さく始めるのがいいのかも。

2013.8.22 05:00

 中小企業で働く新入社員の悩みに答え、職場への定着を支援するサービスが始まっている。若者の早期離職率は従業員数の少ない企業ほど高い傾向にあり、こうした現状を改善する試みだ。異なる業界の新人が集まって受ける研修もあり、「社外同期」が刺激を与え合っている。

 「空気を読み過ぎて動けない」「いちいち理由を求める」「先輩に相談するのが下手だ」-。

 今どきの新人の行動に悩む企業を支援しようと、新人の定着を図る「キャリアサポート」を、人材サービス会社「エン・ジャパン」(東京)が本年度から始めた。

 新人からは「年齢が離れた先輩に放っておかれる」「求められた仕事ができない」といった悩みがメールで送られ、同社が助言。育成担当者にも解決策を提案する。入社後3年間支援する契約で、中小企業30社と新人約150人が利用する。

 サービスを担当する男性社員は「悩みの多くは、乗り越えれば達成感につながる“心の筋肉痛”。『意味がある』と言ってあげることが大切で、新人と育成担当者の意思疎通を円滑にすれば解決できる」と話す。

 厚生労働省によると、2009年春に大学を卒業した人の入社後3年以内の離職率は28.8%。1000人以上の大企業で20.5%、30〜99人で37.9%、5〜29人で49.8%と、小さな企業ほど高かった。手間と費用を掛けて採用した新人の定着は、さまざまな企業に共通する課題だ。

 サポートを利用する印刷会社「スリーライト」(東京・従業員数80人)で人事を担当する鈴木顕仁さん(36)は「若者が入社前から大量の企業情報に圧倒され、どう働きたいのかが分からなくなっている。仕事に関して、若者と企業の考え方のギャップが徐々に大きくなっている」と話す。

 同社の新人は、エン・ジャパンが複数社の新人を集めて定期的に行う研修にも参加。鈴木さんは「他社を知ることで自分を知り、前向きに働いてくれたら」と期待する。

 同社の新人、下村健人さん(22)にとって、社内の同期は1人だが、集合研修を通じ、6人の「社外同期」ができた。月に1、2回会って情報交換し、「最初は仕事に後ろ向きだった子が元気になった姿を見て、励みになっている」と話す。

 下村さんが「はきはきしているな」と刺激を受けたのが、派遣会社「フィールズ」(東京)の荒畑拓海さん(23)。入社直後から派遣スタッフに交じって携帯電話やインターネット回線の契約を取り、経験を積む。

 荒畑さんは「異業種の人たちと話すのは面白い。会社以外のつながりを持つことで、考え方を柔軟にできれば。社長や上司に『おまえがいて良かった』と言わせたい」と熱っぽく語った。